能楽
Noh Theatre

PERFORMANCE/パフォーマンス
Japanese Traditional Noh Theatre
9/28 13:00-13:50
Meikai Building / 明海ビル1F公開空地


能の大成者・世阿弥!

奈良、平安時代から庶民の間で親しまれてきた歌舞音曲や、神への奉納の舞が集大成され、能となったのは鎌倉時代後期から室町時代前期といわれています。 能の大成者・世阿弥が独自の芸術論である『風姿花伝』を著したのは、シェークスピアが登場する200年近くも前のことです。


観世流 能『 屋島 』

史上に人気の高い義経が主人公で、死後に修羅道に堕ちた武将として現れます。「屋島」は勇猛で生々しい戦いの様子を描きつつも、それを春の長閑な一夜の美しい情景がくっきりと際立つ物語に仕立てられています。 今回はクライマックス部分を半能としてご覧いただきます。

出演者には次世代を担う若手能楽師が登場致します!


あらすじ

都から四国へ旅をしてきた旅僧一行は、讃岐の国に入り、源平の古戦場、屋島の浦を訪れます。 夕闇迫る頃、一行は浜の塩焼き小屋の主である老いた漁師の帰途に出会います。 一夜の宿を請う旅僧の求めを、老翁は侘び住まいのゆえ、いったん断ります。 しかし、一行が都から来たと聞くや、懐かしんで宿を貸してくれました。 旅僧に促され、往時の合戦を語り始めた老翁は、義経の勇猛ぶりや錣引き(しころびき)の戦いなどを、見てきたかのように活き活きと描きます。 不思議に思った僧が名を尋ねると、老翁は義経の亡霊であることをほのめかし、姿を消しました。 夜半に筝が夢待ちをしていると、鎧兜を纏った義経の亡霊が現れます。 義経の亡霊は、八島の合戦で不覚にも弓を流してしまったが、みずからの名を汚すものかと命を惜しまず、敵の眼前に身をさらして取り戻したことを語りました。 さらに、修羅道の凄まじい戦いに駆られる様子を見せるうちに夜が明けて、僧の夢は覚め、白波、鴎の声、浦吹く風に化して亡霊は消えていきました。


観世流 能 『屋島』

シテ / 上田 大介
ワキ / 原 陸
地謡 / 寺澤 幸祐・上田 顕崇・寺澤 拓海
後見 / 上田 嶺貴
笛 / 槌矢 亮
小鼓 / 成田 奏
大鼓 / 山本 寿弥


シテ方 上田 大介 / Daisuke Ueda

観世流シテ方 準職分、重要無形文化財総合指定保持者、大阪府豊中市在住。観世流シテ方職分 故上田照也の四男として1966年に生まれる。2歳の時「鞍馬天狗 花見稚児」にて初舞台。「石橋」「猩々乱」「千歳」「道成寺」「翁」「安宅」「正尊」等の大曲を披く。2006年上田兄弟会にて神戸っ子ブルーメール賞を受賞。デトロイト・ヒューストン・モナコ公演に参加。公益社団法人 能楽協会正会員〈神戸支部 常議員〉、神戸観世会同人、上田同門会理事。

主催催し
上田観正会 主催、上田兄弟会(上田四兄弟主催)主催、フィールノウ・室町の仮面劇 主催、うめだ能 (能楽道本座同人)主催。


ワキ方 原 陸 / Riku Hara

高安流脇方、京都在住。1997年に生まれる。金剛流 金剛永謹宗家に指導を受け、金剛流の子方を勤める故谷田宗二朗、父原大に師事。現在ワキ・ワキツレとして京阪神を中心に舞台を勤める。 これまで、ブルガリア・スロバキア・ブラジルの海外公演に参加。


シテ方 寺澤 幸祐 / Kosuke Terasawa

観世流シテ方 。国指定重要無形文化財[能楽]総合指定保持者 、公益社団法人能楽協会大阪支部常議員 。1969年大阪市生まれ。父寺澤忠芳、井上嘉介に師事。3歳の時「鞍馬天狗 花見」にて初舞台。1992年独立し、1993年観世宗家より準職分認定。1994年独立披露にて「石橋」を披く。その後「猩々乱」「千歳」 「道成寺 赤頭」「安宅 勧進帳 瀧流」等披く。2005年海外公演日本EU市民交流年記念ドイツ、ポーランド、リトアニア公演参加。2011年アメリカ、エストニア公演、2014年フィリピン公演。その他イタリア、ロシア、モナコ等多数参加。小学生対象のワークショップや学校公演など能楽の魅力を 広める活動を積極的に行っている。


シテ方 上田 顕崇 / Takanori Ueda

1992年生まれ。観世流シテ方。伯父 上田貴弘、父 上田拓司に師事。


寺澤 拓海 / Takumi Terasawa

1999年生まれ。大阪市出身。現在甲南大学に在学中。京都井上家 井上裕久師に師事、並びに父、幸祐に師事。2歳の時、仕舞「老松」で初舞台。9歳の時、能「猩々」で初シテ、小学校6年の時、「烏帽子折」の子方を勤める。15歳の時、「千歳」、能「石橋」を披く。大阪能楽養成会に所属。


上田 嶺貴 / Ryoki Ueda

2000年生まれ。大阪市出身。現在東京藝術大学に在学中。上田大介の長男。伯父、上田貴弘に師事、並びに父、大介に師事。2歳の時、鞍馬天狗「花見稚児」で初舞台。


笛方 槌矢 亮 / Ryo Tsuchiya

森田流 笛方。1965年神戸に生まれる 。大阪音楽大学器楽科 トランペット専攻卒業。1992年入門。1993年、能「吉野天人」にて初舞台。 2000年に大阪文化祭賞 奨励賞受賞。翁、石橋、猩々乱、清経 恋之音取等披く。野口傳之輔に師事。重要無形文化財総合指定保持。


小鼓方 成田 奏 / Soh Narita

小鼓方幸流。1996年生まれ。曽和博朗・曽和正博及び父成田達志に師事。 2007年独調「田村」にて初舞台。2015年能「俊成忠度」にて初能。2017年「翁 脇鼓」を披く。現在大阪能楽養成会に所属(2013年入会)。


大鼓方 山本 寿弥 / Toshiya Yamamoto

大鼓方 大倉流。父・山本哲也および祖父・山本孝に師事する。1994年大阪豊中市に生まれる。1999年に能『鞍馬天狗』の花見(子方)にて初舞台。2001年に独鼓『高砂』にて大鼓の初舞台。2005年、舞囃子『鞍馬天狗』、2006年小学6年生にて初能『猩々』を披く(山本孝古希祝賀能)。2010年大阪能楽養成に入会。本格的な能楽師としての修業を始める。2012年高校三年生(18歳)にて能『石橋』を披く(山本眞義十三回忌追善能)。2016年大学四年生にて(22歳)にて能『翁』を披く(うめだ能)。2018年24歳にて能『猩々乱』を披く(山本孝七回忌追善会)。


協力:(一社)日本文化舎

(一社)日本文化舎では、日本の伝統文化の普及・継承の為の公演・ワークショップ、又、日本国内のみならず世界に日本の伝統文化を発信する為の企画をご提案いたします。

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